一組のカップルが街を歩いていた。やがて二人は足を止めると彼氏がバッグから何かを取り出した。

「俺と結婚してくれ。」
彼がそう言って箱を開けるとそこから指輪を取り出したのだった。

「喜んで。」
彼女はプロポーズを承諾し、プロポーズは成功した・・・直後だった。

ドゴォッ

突然襲撃を受け、倒れる二人。そんなカップルを見て一人の女は言った。

「何なのよ!いい気になって!」
女はそう言うとその場から消えたのだった。

一方とある公園では休日を利用して家族連れで賑わっていた。しかしこの公園にも悲劇が訪れる。

ドッゴオオオオオオオオオン

突如飛んできた衝撃波に公園内はパニックになった。公園の人々は一斉に逃げようとする。

しかし

「わあっ」
追い打ちをかけるように衝撃波が客達を襲い、次々と倒れた。その様子を見た女はこう言った。
「爆ぜろ。」

女はそう言い残すとまたどこかへと消えた。

この一連の事件は新聞にも掲載され、話題となった。しかしサニーは謎の女の特徴を見て唖然としたのだった。
「二人組でオレンジ色のポニーテールに黒いリボンとデザイン違いのドレスでもう片方は白色・・・服装はともかくなんか私に似てるわね。」

「主人も調べてるのだけど全くわからないみたいなのよ。」
フローラは困り顔で言う。どうやらマイケルでさえも実態を掴めない存在のようだ。

そんな中一本の電話がかかってきた。マイケルはすぐに出ると電話の主は部下からだった。部下からの報告だが、それを聞いて話を聞いて驚きを隠せなかった。
「わかった。今行くから。」

マイケルはそう言うとフローラ・サニー・ルージュを連れて家を出た。
するとそこには人が大量に倒れていたのだ。マイケルはすぐに救護班を呼び、被害者を手当させる。そんな時マイケルは倒れた人々を見てすぐに自分の部下であることに気がついた。

被害者が次々と搬送される中サニーは何かに気がつく。
「そういえばさっき倒れた人達見てたら男女間の距離が近く見えたわ。」

大量に倒れた人々はその殆どが男女同士で繋がってるようだったという。それを聞いたフローラ・ルージュはカップルを狙った事件だと推測する。
しかしマイケルは調査をしているとあることに気づいた。

「カップルだけじゃない。家族連れも何組かいたぞ。」
マイケルの調査で一連の事件はカップルや家族連れ等を狙った犯行だと判明した。果たして謎の女の正体は一体何だろうか?一瞬考えた時だった。

ドドオオオオオオオオオオン

「わっ」

突然目の前を衝撃波が飛んできた。
「チッ、外したか!」
女の声と共に遂に奴が現れたのだった。

二人組の女はサニーを前にこう言った。
「この街を潰す。サニーが護るこの街を!」

そう言うと二人は衝撃波を飛ばし、攻撃を仕掛ける。
サニー達はすぐに避けた。そんな二人にサニーは詰め寄った。

「私達の街を破壊してどうするつもりなの?それになんで私の名を?」
二人はこう切り返し、黒いドレスを着た方が喋り始めた。

「私はサニーブラックっていうの。そんでこっちはサニーホワイトよ。ま、簡単に言うと私達は双子であなたをコピーしたっていうとこかしらサニーさん。」
ブラックはおちょくりながら言う。

そんな二人にサニー達は戦おうとしたが、ホワイトが遮った。

「私達はサニーと戦いたいの。サニー以外は下がってよね!」
サニー以外の三人は後ろに下がった。そこへマイケルは地上げ屋と戦った時の薬をサニーに飲ませた。

そして

「てってってってっ115系、てってってってっ115系」
マイケルはそう言いながらサニーの頭と顎を両手でリズミカルに挟み、戦闘力を強化させた。

そして遂にサニーvsブラック&ホワイトの戦いが幕を開けた。
サニーとブラックの拳がぶつかり合い、膠着状態になる。

そこへホワイトが横から攻撃を仕掛けた。
「隙ありっ!!」

ドゴォッ

不意をつかれたサニーは勢いよく吹っ飛ばされ、ビルの壁に激突した。

二人は更に畳み掛けるように手のひらを別のビルに向ける。
すると一瞬でビルが崩壊して瓦礫の山になり、それを勢いよく飛ばした。

瓦礫がサニーに襲いかかるが、サニーはそれを光らせた手で二人に向けて跳ね返した。瓦礫はそのまま二人に直撃し、畳み掛けるようにエネルギー弾で攻撃した。
これで倒したかと思われたが、それでも砂埃の中から立ち上がってきたのだった。

「なんて耐久力。」
サニーは驚く。

「当然よ。あなたをコピーしたのだから。」
二人は声を揃えて言うとサニーに殴りかかった。

サニーも負けじと拳のラッシュを浴びせ、目にも止まらぬ速さで激しい殴り合いが繰り広げられた。

一瞬の隙を付いたサニーはエネルギー弾を連射する。
もちろん二人は避けるが、ひたすら撃ち続けた。

そしてサニーは巨大なエネルギー弾を生成した。それを見た二人も巨大なエネルギー弾を生成し、互いにぶつけ合った。
「私は負けない!」
サニーは必死で押し切ろうとする。

「それはどうかな?」
二人はそう言うとエネルギー弾を合体させた。予想外の展開にサニーは驚く。

「はあっ!」
二人は息を合わせるとエネルギー弾をサニーに投げつけた。倍の威力に膨れ上がったエネルギー弾に為すすべもなく押されてしまう。

そして

ドドオオオオオオオオオオオオオオオオオン

巨大なエネルギー弾は大爆発を起こして消えた。

「サニー!!」
ルージュは叫ぶ。しかし二人は畳み掛けるように巨大なエネルギー弾を投げ続けた。

「これでとどめよ!」
二人はそう言うと大量の爆弾を生成し、一斉に投げつけた。爆弾は次々と爆発し、辺りは火の海となった。
ルージュ達はもう駄目かと思い、死を覚悟した・・・瞬間だった。

「あれはサニー?」
火の海から動く影・・・それはまさにサニーだった。

サニーは血に濡れつつもこれほどの攻撃をもろともせず火の海を背にこちらに向かってくる。

「今度はこっちの番よ!!」
手を光らせると二人に強烈なパンチをかました。攻撃を受けた二人は血を吐きながらも体制を保ち、手を光らせた。

その間にサニーは再び巨大なエネルギー弾を発生させ、両手で持ち上げた。二人も同じく巨大なエネルギー弾を持ち上げ、互いにぶつけ合った。

「絶対に負けない!」
サニーは巨大なエネルギー弾をさらに巨大にしてゆく。二人も負けじと威力を上げようとするが、サニーは限界まで威力を上げ続けた。

すると

「嘘でしょ?」
なんとサニーのエネルギー弾は二人のエネルギー弾を飲み込んでいったのだ。

そして

「これで終わりよおおおおおおおおおおお!!!!!」

ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

特大になったエネルギー弾は二人を直撃した。攻撃を受けた二人はその場に倒れると邪悪な気が消えて姿が変わり、ブラックはショート、ホワイトはセミロングの黄色い髪と黄色とピンクを基調とした服装に変わった。

「洗脳されていたのね。」
サニーは二人が元に戻ったのを見て安堵した。

程なくすると二人は目を覚ました。
目を覚ますと二人は何がなんだかわからなく混乱した。そんな二人をサニーは優しく落ち着かせたのだった。

「そういえば名前まだ聞いてなかったね。」
サニーがそう言うと二人は名前を名乗った。
「私シャイニーって言うんです。」
「あたしはルミナスよ。ついでに言うと双子であたしは妹なの。」
ショートの姉はシャイニー、セミロングの妹はルミナスと名乗った。

「私はサニーっていうの。」
サニーも名乗った。

「ところで私達は一体・・・」
シャイニーが言おうとした時だった。

ドドオオオオン

突如周囲を衝撃が襲った。一同が目を向けるとそこには赤髪と青髪の男がいたのだった。

「あーあ、失敗しちゃいましたか。」
彼らは気だるそうに言う。

「失敗って何を?あなた達は一体・・・」
サニーは彼らに問いかける。

すると赤髪の方が口を開いた。
「おっと、名乗るのを忘れていましたね。俺はレッド、それとこちらは双子の弟のブルーだ。」
彼らが名乗った瞬間シャイニーとルミナスはひどく怯えた。

サニーは彼らと何があったのかを聞いた。

「実は私達は早くに親を亡くしていて近所に住むあの二人に引き取られたんですよ。」
「けれども奴らはあたし達に冷たくて褒められたりしたことは一度もなかったの。」
「その上気がついたら洗脳の道具にされていて気が付いたらこんなことになっていたんです。」
サニーは話を聞くとレッドとブルーに怒りを見せながら詰め寄った。

「この子達がどれほど傷ついてきたのか考えたことあるの?」

「傷つくも傷つかないも俺は厳しく接していたつもりですよ。それがおかしいのですか?」
「間違ってるのはあなた達の方ですよ。厳しく育てて何がいけないというのですか?」
レッドとブルーは悪びれるどころか逆に開き直った。

「あなた達は厳しくしてるんじゃない!これはれっきとした虐待よ!!」
サニーはさらに強い口調で言う。

しかしレッドとブルーは怯まない。
「虐待なんて人聞き悪いですね。俺達は恋愛に縁がなくてカップルや家族連れが目障りだったからこいつら(姉妹)を洗脳して殺戮兵器として使っていただけなのですよ。たまたま高い戦闘力を持つお前(サニー)がいたおかげでお前の能力を元に最強の手駒を使えたんだけども成功しようがしまいがどの道こいつらも始末するつもりだったんですがね。」
レッドとブルーは恐るべき本性を明かした。本音を聞いたシャイニーとルミナスは涙目になりながらこう言った。

「私達を利用する目的でこんなひどいことしてたなんて最低!」
シャイニーとルミナスはレッドとブルーに怒りをぶつけるが

「この俺に歯向かうとはいい度胸してるじゃないか。」
レッドとブルーはシャイニーとルミナスに詰め寄ると手を光らせながら彼女達を踏みつけた。
もちろん彼女達は悲鳴を上げながら苦しむが、彼らは容赦なく甚振る。

そして

「用は済んだことだし、お前らには消えてもらうよ。」
レッドとブルーはエネルギー弾をシャイニーとルミナスに向けて撃とうとした・・・瞬間だった。

「いい加減にしろおおおおおおおおおおおお!!!!!」
怒りを爆発させたサニーは光らせた拳をレッドとブルーにぶつけた。

「まだ育ち盛りの女の子にこんな仕打ちするなんてええええええええええっ!!!お前らだけは死んでも許さないんだからあああああああああああああああああああああっ!!!!!」
サニーは激しく絶叫しながらレッドとブルーを滅多打ちにする。サニーの猛攻で彼らはボロボロになるが、殆ど表情を変えなかった・・・かに見えた。

しかしその直後、彼らに異変が起きる。

ゴッ

突然攻撃を受けたサニーは後ろに吹っ飛ばされた。サニーは立ち上がると目の前にはレッドとブルーが迫っていた。
彼らは白目を剥き、危険な雰囲気を漂わせる。

その後二人同時にパンチを繰り出し、攻撃を仕掛けた。
サニーはすぐさま避けるとエネルギー弾を撃とうとするが、それを遮るかのごとくレッドが口を開いた。

「噂によると悪党殲滅目指してんだってな。けどそれは無理だ。てめえのような無能がどう頑張っても無意味なことだ。」
レッドの言葉にサニーは動きが鈍る。

畳み掛けるようにブルーも口を開いた。
「所詮貴様のやってることは全て・・・無駄でしかねえんだよ。」

ドゴォッ

「ああああああああああっ!!!」
心が折れたサニーはブルーの攻撃を受けてしまい、その場に倒れた。

「ヒーロー気取りの無能が!でもこれでゴミは片付いたな。」
レッドがそういった時だった。

ドゴォッ

レッドとブルーは突然攻撃を食らう。彼らの前に現れたのはパワーアップしたルージュ・マイケル・フローラだった。

「サニーのやってることは決して無駄なんかじゃないよ。」
ルージュはサニーを諭す。仲間の応援でサニーは気力を取り戻し、再び立ち上がった。

サニー達は手を光らせながらレッドとブルーに立ち向かった。

「それで復活したつもりか!」
レッドは呆れる。

「それはどうかな?」
サニーはそう言うと一斉にエネルギー弾を発射した。

サニー達から総攻撃を受けるレッドとブルー。
攻撃が効いたかに見えたが

「クソったれ!攻撃が効くと思ったら大間違いだ!!ほれお返しだ!」
何と二人はサニー達の攻撃を跳ね返したのだ。サニー達はすぐに攻撃を避けた。

その後サニーとルージュはレッドを、マイケルとフローラはブルーを挟み撃ちにし、強烈な猛攻を加えた。
攻撃を受けた二人は血を吐くが、体制を保つと爪を伸ばした。

「これでぶった切ってやる!!」
爪はサニー達を直撃し、サニー達は血を流しながら倒れた。

そんな中マイケルが手早く応急処置を施すと再び立ち上がり、再度攻撃に出た。

すかさず二人は両手で受け止め、膠着状態になる。
「てめえらも殺されてえか?」

ブルーの言葉にサニー達は目を丸くした。
「てめえらもってどういうことなの?」
サニーの疑問にレッドが口を開いた。

「あいつら(シャイニーとルミナス)は親を早くに亡くして俺が引き取った。けどあいつらの親は事故でも病気でもない。俺らが殺したんだよ!」
サニー達はあまりの衝撃に力が緩む。

「俺達兄弟は憎しみ、悲しみ、苦しみ、怒り、憎悪といった負の感情が具現化した存在で幸せそうな奴を不幸に染め上げることを生きがいにしてんだ。あいつらの親を殺し、冷遇しながら育てて不幸が限界になったところで洗脳して暴れさせ、用が済んだら始末すりゃ最高の不幸が味わえるってことだ。だからあいつらの親を殺したのも・・・幸せそうなのが気に食わなかったからなんだよおおおおおお!!!」
二人はサニー達の威力が鈍った隙を見ると勢いよく殴り飛ばした。

「なんて酷い奴なの!」
サニーは彼らの残虐非道っぷりに怒りを通り越して呆れた。

そしてサニー達は巨大なエネルギー弾を作り出すと一斉に投げつけた。
攻撃は全て命中したが、それでも彼らは倒れなかった。

「しぶとい奴め!今すぐ殺してやる!!」
レッドはそう言うとブルーと共に手をビルに向けた。

するとそのビルは一瞬で瓦礫の山になり、サニー達に襲いかかる。
サニー達はエネルギー弾で攻撃を防いだ。

「そこだあ!!」
エネルギー弾で攻撃を防いでる隙を見た二人は一斉にエネルギー弾で攻撃した。
しかしとっさの機転でサニーはそれを一斉にかき消し、飛び蹴りをかますとエネルギー弾で反撃した。

レッドとブルーはサニーのエネルギー弾をかき消し、反撃を試みるが、畳み掛けるようにサニーは拳のラッシュを浴びせた。
二人も拳のラッシュを浴びせ、壮絶な格闘戦となった。

目にも止まらぬ速さで互いの攻撃が続く。そこにサニーは一瞬の隙を突いて走りながら連続パンチを繰り出した。
二人は次第に追い込まれてゆく。

そして

「これで観念しろおおおおおおおおっ!!!」
サニーはレッドを捕まえて空高く殴り飛ばすと自らも飛び上がり、レッドに強烈な一撃を叩き込んだ。
攻撃を受けたレッドは猛スピードで落下し、ブルーもろとも地面に叩きつけられると地面にクレーターが出来たのだった。

「終わった・・・のか?」
サニー達は安堵の表情を浮かべた。

しかしクレーターの中から二人の影が浮かび上がってきた。
その影はブルーとレッドでクレーターの中から地上に戻ってきたのだった。

「嘘でしょ?これだけやってもまだ・・・」
サニー達は愕然とした。

「クソったれが!ようもコケにしてくれたな!!」
二人はそう言うと同時に破壊光線を撃った。

サニー達はエネルギー弾で対抗し、双方がぶつかり合う。
しかし破壊光線の威力に押され、サニー達は後ろの建物に激突した。

それでもサニー達はなおもエネルギー弾を出そうとするが、薬の効果が切れてしまい、エネルギー弾が出せなくなってしまった。
マイケルはすぐさま薬を出そうとするが、これ以上持ってなかったため戦うことが難しくなってしまった。
最悪の事態に悔やむマイケル。しかしサニー達はそれでもなお対抗し続けたが、薬の効果が切れた今彼らには手も足も出ない。

「終わりだ!」
レッドがそう言うと二人は破壊光線を放った。

二人が放った破壊光線がサニー達に迫り、絶体絶命のピンチに陥っていた。
もうダメか・・・と死を覚悟した時だった。

スパッ

突如破壊光線は何者かによって消えた。
サニー達の目の前に現れたのは紫色を基調とした二人の少女だった。

「何かよくわからないけどありがとうございます。」
サニーは礼を言う。

そんなサニーにポニーテールの方が口を開いた。
「なんか大変なことになってるとマイケル社長から聞いて駆けつけてきたの。そんな私はミルキィって言うの。」

更にツインテールの方も口を開く。
「私はローズよ。ミルキィの双子の妹なの。」

そんな彼女達にシャイニーとルミナスが反応した。
サニーは彼女達の関係を聞くといとこ同士であることが判明した。

そしてサニー達も名乗った。そんな中サニーはあることを聞いた。
「そういえばマイケルさんのこと社長って呼んでたけどマイケルさんの所で働いてるの?」
「私達はマイケルグループの社員でマイケル社長とは業務提携してるの。今回はマイケル社長が開発した薬を元に更に改良した薬を持って駆けつけに来たのよ。」
ミルキィとローズはそう言うと薬を出し、サニー達に投与した。

そして

「てってってってっ115系、てってってってっ115系」
ミルキィとローズはそう言いながらサニー達の頭と顎をリズミカルに両手で挟み、強化させた。

「大人しく殺されりゃいいものを!」
レッドとブルーはそう言うが、サニーは自信に満ち溢れていた。

そんな二人はサニー達に攻撃を仕掛けるが、サニー達はすぐに見切ると強烈なパンチをかました。
攻撃を受けた二人は勢いよく吹き飛ばされ、更にミルキィとローズが衝撃波で追い打ちをかけた。

二人はすぐさまエネルギー弾と衝撃波で攻撃を仕掛けるが、サニーは強烈な冷気を発射した。
冷気はまたたく間に二人を氷付けにする。そこに畳み掛けるようにミルキィとローズは衝撃波でトドメを刺した。

しかしそれでも二人は自ら氷を破壊すると巨大なエネルギー弾をサニー達にぶつけようとした。
それをルージュが火柱を発射して阻止した。更にフローラが雷で攻撃し、マイケルは手を剣に変えて斬りかかった。
マイケルの剣は二人を斬りつけ、二人は血を流しながら倒れるとサニーは巨大なエネルギー弾でトドメを刺した。

「今度こそ終わったのね。」
ルージュは喜びながら言う。

「でもまだ分からないわ。」
サニーは警戒を続けた。

すると案の定倒れた二人は再び起き上がってきたのだ。
「まさか本気出す時が来るとはな。」

二人はそう言うと全身が筋肉質になり、全身が一回り大きくなった。

「さっきまでの借りはきっちり返してやらあ!!」
そう言うと二人はサニー達を一斉に殴り飛ばした。サニー達は空高く飛ばされるとそのまま地面に叩きつけられた。

「なんだ?もう終わりか?」
二人は気だるそうに言う。

「じゃもう一発お見舞いして始末しとくか。」
再び殴り飛ばそうとした時だった。

「こんなところで終われない!」
サニー達はそう言いながら二人の攻撃を阻止しようとした。

しかし圧倒的な力に為すすべもなく追い込まれてしまう。
「てめえらまとめて踏み潰してやる!!」
二人は片足を上げると勢いよく振り下ろした。
サニー達は寸前に離れたため攻撃は免れたが、振り下ろした足元にはクレーターが出来ていた。

「なら今度はこっちの番よ!!」
そう言うとサニーは冷気で攻撃するが、二人には全く効いていなかった。
その後ルージュ・フローラ・マイケルが炎・雷・剣で攻撃するもダメージはほとんどなかった。

「そんな攻撃痛くも痒くもないわ!」
二人は自信有りげに言うが、ミルキィとローズが背後から不意打ち攻撃を仕掛けた。
不意打ちでの攻撃に驚きを見せたものの何かを企む素振りを見せた。

そして二人はシャイニーとルミナスに向けて破壊光線を放った。

「やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
サニーはシャイニーとルミナスの前に立ち、エネルギー弾で攻撃を防ぐが、破壊光線の威力に押されてしまう。
そこでサニーは瞬時にエネルギー弾から冷気に変えて破壊光線を凍らせようとした。しかしそれでも威力は衰えなかった。

そして

ドオオオオオオオオオオン

「あああああああああっ!!!」
攻撃を正面から受けたサニーはその場に倒れてしまった。

一同はサニーに駆け寄り呼びかけるが反応がない。

「そんな・・・サニー・・・」
動かないサニーに一同は深い悲しみに暮れた。

そんな中レッドとブルーが口を開いた。
「やっとくたばったか。」
「次はてめえらがくたばる番だ。残ったてめえらも全員ぶっ殺せば地球滅亡はあっという間さ。さあて、どの順番でぶっ殺してくか。」

二人の非情な言葉に一同(特にルージュ)は怒りを爆発させた。

「よくもサニーを!!うおおおおおおおおおお!!!!!!」
一同はこれまでになく激しい猛攻を仕掛けた。
二人を押してるかに見えたが、それでもダメージは殆どなかった。

「甘いんだよ!」
二人は全力で一同を蹴り飛ばした。

一方所変わって暗闇に包まれた世界にオレンジ色のポニーテールと赤いリボン、そして白いマントが特徴の少女がいた。
「あれ?私何やってるんだろう。確かさっきまで強敵と戦っていたような・・・」
少女の名はサニー。しかし彼女は直前までのことを思い出せずにいた。

そんな彼女の前に一人の男が現れた。

「確かサニーとか言ったな。まだ人生これからだというのに・・・」
男は力なく喋る。

「まだ人生これからって・・・もしかして私死んだの?というかあなたは一体・・・」
サニーは状況が飲み込めずにいた。

「俺は閻魔大王だ。君は幼くして家族をギャングに殺されたのがきっかけで悪党を成敗する戦士になった。しかしレッドとブルーとかいう悪の兄弟との戦いの末無常にも殉職してしまったのだ。」
閻魔大王の言葉にサニーは唖然とした。

「嘘でしょ・・・嫌よそんなの!私まだ平和を取り戻しきっていないのに!!なんで・・・」
サニーは震えながら頭を抱えた。
「残念だがこれが現実なんだ。」
閻魔大王はサニーを宥めた。そして閻魔大王は更に続けた。

「君は街の平和のためによく戦ったから本来なら天国行きだ。だが、今の君は天国にも地獄にも行くことはできない。」
閻魔大王の言葉にサニーは目を丸くした。
「それってどういうことなの?」
サニーの質問に閻魔大王はある映像を見せた。

そこにはレッド&ブルーと必死に闘う一同が写っていた。
これを見たサニーはついさっきまでレッドとブルーの兄弟と戦っていたのを思い出した。
「これで分かっただろ?君には街を、そして地球を護るために戦い、天寿を全うする使命があるのだ。天国に居る家族から届いた伝言にも「悪を成敗して街を平和にしてくれ、そして天寿を全うしてくれ」という願いが来ておる。だから君は現世に帰ってもらうよ。」
閻魔大王はそう言うとサニーを現世に送還した。
「天寿を全うするまで絶対来るんじゃないぞ。そんで俺が授けた神の力を思う存分発揮してくれーっ。では健闘を祈るぞ。」
閻魔大王はサニーに呼びかけた。

一方現世では一同がレッドとブルーに必死で攻撃を続けるも圧倒的な戦闘力と耐久性に為すすべもなくやられていた。
「これでくたばりやがれええええええええええっ!!!!!!」
二人は一同を追い込むと強力な破壊光線を発射した。
もう駄目かと思い、諦めかけた時だった。

破壊光線は起き上がったサニーにかき消されたのだった。突然の復活に二人は唖然とした。
「バカな・・・さっきくたばったはずじゃ・・・」
「ちょっと意識がなかっただけよ。たったこれぽっちの攻撃で終わると思ったら大間違いよ!」
サニーは自信有りげに言う。そんなサニーに一同は喜びを爆発させたのだった。

サニーはレッドにパンチを繰り出した。
するとレッドは猛スピードで飛ばされ、壁に激突した。

「てめえ!」
ブルーが背後から攻撃を仕掛けようとした。
するとサニーは即座に気づき、衝撃波で攻撃した。

「あの二人を圧倒してる?」
サニーはもちろんのこと一同も二人を圧倒する程の強さに驚いていた。

その後二人はビルの屋上に飛び移った。
さすがのサニーもこれは流石に無理だろうと思いながらも飛び上がるとなんとビルの屋上に到達したのだった。

屋上へのジャンプに驚く一同。
「一体何があったんだ?」
マイケルは調べようにも手がかりがなく何もわからなかった。

一方サニーが屋上に飛び上がると二人は別のビルに飛び移った。
そんな二人にエネルギー弾を撃ち、攻撃するサニー。
二人はすかさず避けるとすぐさま衝撃波を飛ばすが、一瞬でサニーにかき消された。

「ならこれはどうだ!!」
二人はそう言うとサニーの足元のビルに向けてレッドはエネルギー弾を、ブルーは衝撃波を飛ばした。
サニーが立ってたビルは瞬く間に崩落するが、直ぐに飛び上がると二人を目掛けてキックをかますも二人が飛び上がったことで攻撃はよけられてしまったが、サニーは飛び上がった二人目掛けてエネルギー砲を発射した。

攻撃は二人に命中し、そのまま勢いよく落下した。そして再び立ち上がるとビルに手を向けた。
ビルは崩落して瓦礫となり、その上にサニーも落下した。
サニーは至近距離でエネルギー弾を撃ち続けた。至近距離での攻撃はさすがの二人も堪えたらしく、少しずつ押されてるようだった。

そして

「これでとどめよ!!」
サニーは巨大なエネルギー弾を何度も当て続けた。攻撃を受けた二人はその場に崩れるが、その直後に空が暗くなりだした。

「何が起きたの?」
サニー達は驚く。そんなサニー達に二人は驚くべきことを口にした。

「奥の手だ。この闇が覆い尽くせば地球は死の星となる。そうすればてめえら全員道連れになんだよ。言っとくけど闇を止める方法はない。」
闇の魔の手に絶望する一同。しかしそれでもサニーは諦めなかった。

「死の星になろうが道連れにされようが私は絶対諦めない!」
サニーは必死で攻撃を続けた。すると二人がダメージを受けるたびに闇の威力は衰えていったのだった。

しかしレッドとブルーも諦めてはいなかった。
「ならばフルパワーだ!!」
二人はそう言うと闇の威力は大きくパワーアップした。辺り一帯が暗闇に飲み込まれ、絶体絶命のピンチに陥っていた。
ルージュやフローラ等も加勢したが、攻撃は効かず闇が衰えることはなかった。
もう終わりか・・・絶望に染まりかけた時だった。

「なんだ?この強烈な光は。」
二人は驚いた。それもその筈サニーは全身から強く白い光を発していたのだ。
「言ったでしょ。例え死の星になっても諦めないって。」
サニーはそう言うと二人に猛攻を仕掛けた。目にも止まらぬスピードと圧倒的なパワーで二人を追い詰めてゆく。

そして

「これで終わりよおおおおおおおおおお!!!!!!」
サニーは光らせた全身から強力な光線を発した。

「俺達は負の感情がある限り何度でも現れてやる!!」
二人はそう言い残すが、光線は二人を飲み込むと大爆発を起こした。光線に飲み込まれた二人は消し炭となって消滅すると闇は消え、街は明るさを取り戻したのだった。

それからしばらくして街は復興が進み、日常が戻りつつあった。
そんな中一同はマイケルの家に集まっていた。シャイニーとルミナスはミルキィとローズの元に引き取られて同居し、現在はマイケルグループの会社で一緒に働いてること等が明かされていた。
なんやかんややっていると話題はサニーが目覚めた時の話題になった。
「それにしてもあの力は凄かったよねえ。あの時何があったの?」
ルージュが言うとサニーはこう返した。
「意識がなかったからわからないけどあの世の手前で引き返すようなそんな感じだったの。」
「また〜サニーはこういう冗談うまいよね〜。」
「本当だってぇ〜(汗)」
そんな様子を閻魔大王はあの世から見ていたのだった。
「俺が手を貸さなかったら今頃もうやられてたかもしれなかったからな。手を貸して正解だったよ。」

一方レッドとブルーは閻魔大王の所にいた。閻魔大王はもちろん二人にはこの審判を下した。
「お前らはせいぜい地獄で永久に苦しむがいい。」
二人は閻魔大王によって地獄に送られ、永久に苦しむことになったのだった。

そしてサニー達はいつもの日常に戻っていったのだった。

終わり

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